大人の教会学校(於:光カトリック教会 肥塚神父)資料 2021年1月 

 

「ヨセフ年」・・・隠れた生活

 教皇フランシスコは、イエスの養父ヨセフが「カトリック教会の保護者」と宣言されてから150年を記念し、2020年12月8日から2021年12月8日までを「ヨセフ年」とすると宣言されました。

 「聖ヨセフが私たちに思い起こさせてくれるのは、全く目立たないか蔭に隠れているように思える人が、救いの歴史の中で卓越した役割を果たすことができるということです。」と教皇は指摘しています。(「カトリック新聞」 2020年12月20日号)

 「神がある理性的な被造物に特別な恵みを与えるときに、常に守られる原則があります。それは、神の恵みがある人を特別な位置につけるとき、その選ばれた人が任務を果たすために必要で、彼を優れた人物にするすべての霊的賜物が与えられる、という原則です。」(2)

 シエナの聖ベルナルディノのことばですが、この原則は、主イエス・キリストとその母マリアの保護者と選ばれたヨセフの場合に、完全に実現されたたと述べています。

 婚約していたマリアが身ごもっていることを知ったヨセフは、マリアのことを表ざたにすることを望まず、ひそかに縁を切ろうと決心します。ヨセフにとっては心を引き裂かれる厳しい断念であり、新たな生き方の選択を迫られる試練の時であったでしょう。

 その時、神が力強くヨセフに働きかけます。

 「このように考えていると、主の天使が夢に現れて言った。『ダビデの子ヨセフ、恐れず妻マリアを迎えいれなさい。』・・・」(マタイ1・18~24参照)

 ヨセフは、夢を通して示された神の呼びかけに誠実に答え、自分に与えられた「召命」を受諾して、思い描いていたであろう人生とは別の人生を歩き始めると心を決めました。

 その後も、ヨセフは夢を通して神が示される命令に忠実に従います。とても従順です。

 「起きて、子供とその母を連れて、エジプトに逃げ、わたしが告げるまで、そこにとどまっていなさい。…」(マタイ2・13~15参照)

 「起きて、子供とその母を連れ、イスラエルの地に行きなさい。この子の命をねらっていた者どもは、死んでしまった。」(マタイ2・19~21参照)

 「夢でお告げがあったので、ガリラヤ地方に引きこもり、ナザレという町に行って住んだ。…」(マタイ2・22~23参照)

 ナザレに定住したヨセフとマリアとイエスの三人の生活は、ほかの人々とまったく同じ平凡で「隠れた」生活であり、ヨセフは家長の役割を完璧に果たしていたことでしょう。

※「ヨセフ年」に、わたしたちも、教皇フランシスコの「全く目立たないか蔭に隠れているように思える人が、救いの歴史の中で卓越した役割を果たすことができる」ということばを心にとどめ、「隠れた生活」を大切にするように努めましょう。

※シエナの聖ベルナルディノが語っているように、神は、わたしたちひとり一人がそれぞれの召命の道を歩むために、必要な「すべての霊的賜物」を与えてくださると信じることができるように祈りましょう。

    

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